組合員の投稿

生活防衛の対策 - 厚労省の各種支援制度の利用

2020年6月13日

 コロナ便乗で、退職強要また解雇が増えている。新世紀ユニオンニュースまた委員長の日記で再三に渡り啓蒙される「解雇追認回避措置」をとり、ハローワークで失業給付の受給が開始されても、法人の採用活動は停止ないし休止あるいは激減が続き、ほどなく失業給付の受給期間が終わり、無収入に陥ってしまうケースが増えると思われる。

 公共料金、税金、社会保険あるいは家賃は発生し続け、業者や自治体は時勢に配慮し支払・納付をある程度は待つ措置はしてくれるも、生活費困窮を根本的に解決できるものではない。ここで「生活保護」「金融機関からのローン」に頼るしかないのか?とは、考えるべきでない。

 まず厚労省が用意している支援制度があり、要件や条件を調べ活用する事が考えられる。

 以下、私が調べられた限りの情報を書きます。なお要件とは審査つまり、誰でも支援を受けられる訳ではない意味です。また自治体により、特に条件面で違いがあり得ます。

 各相談窓口で不審あるいは不誠実に感じられる対応をされた場合は、厚労省が発行した「生活福祉資金貸付制度における緊急小口資金等の特例貸付の運用に関する問答集」をインターネットで調べるか、[厚生労働省社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室]へ問合せして下さい。問答集は、4月28日時点でVol.10まで出ています)。

1.受給(返済義務なし)

1)ハロートレーニング(公共職業訓練)
・ハローワークが提供する、公共職業訓練。ハローワークの判断により、失業給付受給資格がない(全て受取り、終わった等の)人でも受講チャンスは、ゼロではない。
・受講のメリットは技能向上に加え、ケースバイケースあるいは都道府県ないしハロワ単位の判断になると思われるが、以下のメリットを得られる可能性がある。

(1)給付制限(失業給付の開始まで3ヶ月待つ)が、ない。待機期間7日間が終われば、すぐ給付が始まる。

(2)受講期間は、給付が延長される。つまり3ヶ月の給付が得られる方が6ヶ月の受講すると、3+6ヶ月の間は給付が受けられ、再就職活動に余裕が出る。

(3)失業給付を受給中の方は、受講している間は月2回の求職活動をしてハローワークへ出頭し、認定してもらう手続きが免除される(訓練実施期間で、行う)。

なお(1)(2)メリットを受けるには、
受講開始の前日時点で失業給付の受給期
間が1/3以上 残っている必要あり。

2)職業訓練受講給付金
・雇用保険を受給できない求職者の方(受給を終了した方を含む)が、ハローワークの支援指示により職業訓練を受講する場合、訓練期間中の生活を支援するための給付を受けることができる制度。

●職業訓練受講手当: 月額10万円。
●通所手当: 訓練実施機関までの通所経路に応じた所定の額(上限額あり)。
●寄宿手当: 訓練を受けるため同居の配偶者などと別居して寄宿する場合でハローワークが必要性を認めた方が対象。

3)住居確保給付金
・休業等に伴う収入減少により、離職や廃業と同程度の状況に至り、住居を失うおそれが生じている方々に対しても、一定期間家賃相当額を支給できるよう拡充します。

2.貸付(無利子あるいは低利)
厚労省HPの情報:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatsu-fukushi-shikin1/index.html
https://www.mhlw.go.jp/bunya/seikatsuhogo/kashitsukejoken.html
1)生活福祉資金

(1)緊急小口資金
・緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に貸し付ける、少額の費用。

(2)福祉費
・技能習得に必要な経費及びその期間中の生計を維持するために必要な経費、
・就職、技能習得等の支度に必要な経費、
・その他日常生活上一時的に必要な経費。
など。

2)総合支援資金
(1)一時生活再建費
・生活を再建するために一時的に必要かつ日常生活費で賄うことが困難である費用、
・就職・転職を前提とした技能習得に要する経費、
・滞納している公共料金等の立て替え費用、
・債務整理をするために必要な経費。など。

(2)生活支援費
・生活再建までの間に必要な生活費用。

(3)住宅入居費
・(住宅を失った人が)敷金、礼金等住宅の賃貸契約を結ぶために必要な費用。

 他にもありますが、さしあたり労働者に必要と思われるものを列記しました。
 
 なお政府は、今年度の第2次補正予算案を5月27日に閣議決定、6月8日に国会に提出し、12日までの成立を目指すと報じられました。

 ここで「コロナの影響を受けた」人は、失業給付の受給期間が30~60日間延長される案が出ています。「コロナの影響を受けた」の要件がどう定められるのかも含め、注視が必要と思います。

 


 

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