今年度に入ってから、郵便配達の職場はリストラが開始され、荒んできました。上下左右の人間関係がギクシャクしました。集配営業部の各班は、1人から2人は欠員で業務運行しています。
日本郵政株式会社が傾いているということで、超勤も規制されています。人員削減されても業務量は全然減らないので、サービス残業したいところですが、見つかったら減給という、停職の次に厳しい処分です。サービス残業を厳しく禁止するのは、過労死防止ではなく超過密労働によるさらなる人員削減が狙いです。
また、人員削減された分は、協定目一杯の月2日の廃休(週休買上)です。廃非番(非番買上)としないのは、年間の超勤時間規制に触れるからです。非番を日曜日にした上で他の平日を廃休にするのです。出勤回数が増えます。
また、年休買上が労基法で認められていないので、年休すり替えといって普通、非番としたいところを計年(計画年休)か年休にしておいてから、その前後の日を廃休にします。カネもらって年休消化できると組合も会社もうそぶいています。
就業規則第48条には、「週休日は日曜日とする」と定められています。日曜日に出勤する人のための規定も定められています。けれど、廃休にしたいがために日曜日を非番にするための規定はありません。
また、正社員限定ですが、祝日出勤した場合、廃休および廃非番と同じ割増賃金をもらうか祝日代休もらうかの選択制なのですが、現実には人手不足と人件費削減のため、祝日だけ6時間出勤です。なぜ8時間はダメなんですか。
6時間であろうと8時間であろうと出勤するからにはプライベートでは何もできません。「労働力の安売りはしないで下さい」とはJP労組も管理職も厳しく言っていますがこれはまさしく詭弁です。実態は労働時間の安売りです。
ところで、労働協約(労働者に有利なもの)とは、労働者側である組合と使用者側である会社(当局)との間で労使交渉して勝ち取った結果の約束事です。労使関係を規定する4つのルールのうち、強いものから順に「法令・労働協約・就業規則・労働契約」です。
私がだいぶ前にダウンロードした協約を見たら、就業規則と同じです。昔の全逓が勝ち取ったものが就業規則に反映していると思って間違いありません。ちなみに、JP労組は全逓と全郵政が合体したものです。
今は、全逓も全郵政も御用組合(=JP労組)です。で、就業規則に祝日が休みであることが定められていますが、労基法では祝日は休み(正社員限定)とは定められていません。協約があるからなんです。
非正規の場合は、非番か年休になります。こういうところは郵便が国営であった頃からのルールが続いています。また、計画年休(計年)とは、正社員限定ですが、前年度の使い切れなかった年休を必ず消化するための制度です。夏期休暇と冬期休暇も含めて次の年度が始まるまでに労働者本人が決めるのです。
非正規の場合は、計年の制度がないので、時効にならないように自由年休を入れてもらうのです。いずれも、労基法ででいうところの年休の計画的付与(最低5日は残すこと)よりも有利な(20日以上は残る)制度です。
それなのに、年休すり替えとは何でしょうか。それどころか、労使協定(一定の制限のもと労基法を破るための取り決め、労基署へ届け出ること)の廃休(休日労働)や廃非番(非番日労働)すべき理由の中に、人員削減のためとか年休消化のためといったことが一言も記載されていません。
コロナウイルス大流行で外出の自粛するように言われているにもかかわらずです。出勤回数が増えるだけ感染リスク増えます。電車、バスで感染する可能性も。通勤手段に関する指示は出ていません。
いま、組合はことごとく組合員との約束を破っています。郵便会社がJPEXやTOLLの企業買収投資の失敗のツケを、私たち郵便労働者にボーナスカットや賃下げという形で支払わせたこと。その時点で私はJP労組御用組合を脱退しました。
また、就業規則を無視の勤務指定(勤務シフト)の改竄で、年休すり替えを含めた1年以上も続く毎月2日もの廃休も、組合が当局と密約しているらしいです。
その結果、郵便労働者は、労基署のチェックを受けずに長時間労働させられています。日々の超勤は少し厳しめに抑えられています。出勤回数が増えているので、その分長時間労働です。しかも高い労働密度の長時間労働です。
週休や非番を動かしてまで年間超勤時間数を減らせば、過労死は避けられるのでしょうか。いや、私たちは、過労死ラインに近づきつつあるということでなんです。なお、年休すり替えについては、実は支社のレベルでは好ましくないという見解です。
会社とJP労組の密約の存在が浮かび上がっています。労使協定(サブロク協定)を締結する段階で書面に明記せず口頭で約束しているかもしれません。組合としては、休みを売ってカネにしたいというスタンスです。「カネが欲しいよね」と必ず言ってきます。管理職もJP労組出身なので、言うことは同じです。
JP労組は詐欺労組なんでしょうか。組合員のみなさん、JP労組に組合費を払い続けるということは、リストラ行為に手を貸しているのと同じです。これこそ自ら首を絞める結果になります。組合員が組合員をいじめています。まるで働く仲間を退職に追い込むのがJP労組の役割のようです。