私は、大阪市民の一人として大阪市の公園行政に怒りを覚えています。ある年の3月の桜がつぼみを膨らませている時でした。公園に造園業者のトラックが横付けして、数人の男が桜の木を切っていました。トラックの上から「その横の枝が良い」と指示を出していました。
私は、当初、造園業者がなぜ公園の枝ぶりがいい枝を切っているのかわかりませんでした。ちょうど通りかかった人に聞くと、造園業者がホテルに納入する桜の枝を切っているのだという話でした。それ以来公園の横を通りかかるたびに桜の木を見るようにしています。
西淀川区の道路公園の桜の木も太さ5センチから7センチぐらいの枝を切られた木が多くあり、すでに枯れている木も多くあります。江戸時代から「桜切る馬鹿、梅きらぬ馬鹿」ということわざがあります。梅は枝を切ることで新しい枝に多くの実がなります。桜は枝を切ると水を吸い上げられなくなり枯れます。造園業者なら知っているはずです。
大阪の公園の管理を任されている造園業者が、ホテルに納入する桜の無料の仕入れ先として、大阪市の公園の桜を次々切っているのです。近年外国人客が増えて大阪だけで100件のホテルが新しく建設されました。放置すると大阪市の公園の桜が全滅する事態となるのではないか、と桜のつぼみが膨らむ季節がきて私は心配しています。
大阪市の建設局公園緑化部公園課のホームページを見ると「基本方針」として「定期的な点検により状態を把握し、損傷が大きくなる前にこまめに補修する予防保全による維持管理の実施」を掲げています。
その補修は公園局が造園業者に委託しています。その業者が桜の枝を切り、ホテルに納入していることを、大阪市の公園課はなぜ放置しているのでしょうか?「定期的な点検」を行っているならわかるはずです。
まだ大阪の公園行政がおかしい話があります。道路の並木が軒並み切られて、高さ1メートルほどの苗木が植えられています。これはビッグモーター以上の違法行為だと思います。大阪市の行政を握る「大阪維新の会」は、なぜこうした無法を放置しているのでしょうか?
彼らが公園局と造園業者の結託を許しているか?それとも市民の声が「大阪維新の会」に届かないのか私にはわかりません。
私は以前「大阪維新の会」の橋下氏を支持していました。彼が大阪市職員の中の入れ墨を入れた連中を排除したからです。
しかしその後の新世紀ユニオンへのスラップ訴訟などの組合つぶしを「大阪維新の会」が任命した公安委員が行っているとの話を聞いて、今では支持をやめました。労組つぶしだけでなく「大阪維新の会」の行政は醜いとしか言いようがありません。(一大阪市民)