組合員の投稿

組合員に展望示せないJP労組大会議案

 私は阪神間で働く郵便労働者です。私はJP労組の大会議案を読んで本当にがっかりしました。JP労組大会議案は、組合員の抱える郵便事業の将来への不安や展望のなさに何も答えていないのです。

 例えば、かんぽ商品の不適切な営業問題、非公開の金融情報を利用した不適切な来局誘致や、点呼業務の未実施問題などの日本郵政グループの不祥事について「労働組合としても、社会の常識の目線から仕事・職場を再検証するとともに、自らのあり方なども見つめ直しながら、問題・過大の是正につなげていかなければならない」としています。まるで不祥事が管理者側の問題ではなく、我々職員が悪かったかのように書いています。これにはあきれるほかありません。

 JP労組が不祥事の問題で書くべきは、不祥事を引き起こした利益優先の経営側への労組としてのチェック機能の働かなかった理由であり、経営側への不祥事に対する批判的意見が議案書に見られないことです。問題はJP労組の行き過ぎた労使協調が、管理者側の違法行為を監視する視点を失い、日本郵政の違法行為を増長させているということです。

 またJP労組は賃上げの原資として郵便料金値上げを主張し、実施させたが、それが逆効果となり、郵便料金値上げが郵便離れを促し、郵便物の減少を急速に進め、逆に郵便事業が危機的になっていることです。

 郵便会社の予測では2025年度は値上げで67億円の黒字ですが、26年度では再び赤字になると予測しています。つまりJP労組の郵便料金値上げの提案は間違った方針であったことになります。その点の反省が議案書には書かれていないのです。

 郵便料金の値上げが逆効果となったために、議案書では賃上げへの消極的スタンスが明白になっています。40数パーセントにまで増えた非正規労働者や、正規労働者への賃上げの闘いの方向があいまいです。

 「連合と連携して最低賃金の引き上げに取り組み春闘要求では、その成果をベースに正社員の賃金改善を行う」というのですが、そこには賃上げ闘争を闘う意欲が何も示されていません。組合員が食品の値上げで生活が窮迫していることへの危機感がJP労組幹部には理解できていないというしかありません。

 つまりJP労組の大会議案はあまりにもお粗末すぎるというほかありません。これで「組合費の上限額の見直し」を検討するというのですが、これは一層の組合員の減少を招くことは避けられないと思います。

 JP労組は、組合員の抱える郵便事業の将来への不安や展望のなさに何も答えていないのです。これでは労組としての存在意義が見えないのです。(一郵便労働者)

 


 

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