組合員の投稿

小泉大臣の育休取得は人気とりです

小泉環境大臣は第一子誕生以降の3か月間のうちに2週間の育児休暇を取得することをマスコミに表明しました。世間ではこれを評価する声が高いですが、私はこれは政治家のただの人気取りだと思います。

政治家は労働者ではありません。個人事業主なので均等法や労基法や育介休法などは関係ありません。政治家は違法行為で1か月雲隠れしても給料が100%出ますが、給料の補償が少ない労働者の育児休暇とは違います。だから私は小泉大臣の育児休暇を評価できません。

労働者の場合、育児休暇を取得しても賃金保証がわずかであり、経済的にたやすく育児休暇を取得できません。女性労働者が結婚や妊娠を機に退職を迫られたり、妊娠したとたんにパワハラが始まり、重いうつ病になっても何の救済措置もないのが現実です。

日本では女性が職業人として生きるには結婚もできず、子供も産めない現実が未だにあるのです。小泉大臣は日本の女性労働者の実際を知らないのだと思います。

女性の妊娠・出産・育児休業を理由とする退職強要や解雇が未だに多いことをしらないのだと思います。マタハラが不法行為であっても、法律的には事業主への努力義務にすぎず、何ら実効性はないし、労働者の側がパワハラを立証することができなければ裁判でも勝てない現実があります。

小泉環境相は、女性が育児休暇を取りたかっても賃金保証が万全でないため取得できないだけでなく、男性が育児休暇を取れない実際が分かっていないと思います。民間企業では、もし男性社員が育児休暇をとればすぐにリストラの標的になるのです。現実を知らない若い政治家が人気取りから育児休暇を取ってもそれを評価することできません。

そんなことよりも、小泉大臣は政治家としてマタハラの被害にあっている女性を保護するために、経営者への罰則を付けたマタハラ防止法を制定すべきです。女性が働き続けるためには、子供を産みたくても産めない現状をそのままにして、少子化問題など解決できません。問題は育児休暇をとることではないのです。政治家としてほかにやるべきことがあると私は思います。

男性の長時間労働の結果、女性の肩に育児、家事、介護がかせられ、女性が働き続けようとしたら結婚できない、子供を産めない現実があります。政治家がなすべきは女性が働きながら子育てができる環境を作ることだと私は思います。

 


 

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