若宮正子御年88歳はiPhone用の無料ゲームアプリhinadanを出したとして一躍有名になっています。最近の報道で知ったことだが、Apple社の開発者向け会議に招待されたことです。ティム・クック氏に招かれたというのはよほどの大物です。
私は早速hinadanをダウンロードしてやってみました。必ずハッピーエンドで終了するような構成です。改善してほしい点を言えば、耳の遠い年寄りのことを考えて操作音やリアクションを聴覚情報としての音だけでなく視覚情報としての光が欲しかったです。イヤホンなしでゲームという目的ではなく年寄り目線で作られたアプリであることを強調するために。
若宮を褒めるべきことは3点あります。年寄り目線ならではの気配りと何歳になっても勉強できることと間口が広いことです。
年寄り目線ならではの気配りとは、hinadanアプリに現れています。ところでiPhone含むすべてのApple製品は分厚い説明書がありません。どうしても見たい場合はヘルプファイルなどにありますが、一般ユーザーが使うにあたって説明書を見ないで操作できるようになっています。シニア向けの機能を絞ったスマホよりはiPhoneのほうが理解しやすいのかもしれません。
何歳になっても勉強できるというのは私達にも夢を与えてくれます。開発者となったからには死ぬまで勉強し続けなければなりません。iPhone本体や土台となるiOSは進化し続けます。それに合わせて出したアプリのアップデートのために勉強しなければなりません。
また、コンピューター関係で必要な英語の勉強も要求されます。幸いなことに若宮は元銀行員。銀行員としてのスキルの1つがコミュニケーションです。それによってシニア世代にもパソコンスキルを広げていこうとしています。
間口が広いというのは、ゲームアプリを出しておきながら無料としたこと。ほとんどのゲームは課金されるのに。仮に若宮のアプリが有料だったら私は興味は持たなかったでしょう。また、ないものは作っていくという発想力も素晴らしいです。年寄り向けのアプリがなかったから作ったにとどまらず自分自身の生き方まで作ってしまいました。
若宮にはこの日本を変えていく力がありました。今からでも遅くありません。私も自分自身の生き方を作るつもりです。