組合員の投稿

いまさらの「三国志」

2022年10月20日

 今、日経新聞の夕刊に宮城谷昌光氏の「諸葛亮」が連載されている。しばらくの間読んだり読まなかったりしていた。

 一方、何年か前に買っていた東京のニッポン放送のアナウンサーでもある(あとでわかったことだが)箱崎みどり氏の「愛と欲望の三国志」(2019年講談社現代新書)という新書も読んだり読まなかったりしていた。

 これらが折り重なったことによる相乗効果か、「愛と欲望の三国志」は一気に読む。連載の「諸葛亮」も150回分ほど一気に読む。ということになった。新聞の「諸葛亮」はとうとうリアルタイムとなり、「明日が待ち遠しい」本来の連載小説状態となった。

 そもそも「三国志」は西暦160年(以下年号は西暦)ごろから約100年間の中国での魏・呉・蜀三国時代前後の歴史であり、それを脚色した小説である。日本でいえば卑弥呼が登場する「魏志倭人伝」も「三国志」の一部である。

 長らく読みたい、読んでみたい小説の第一位であったにもかかわらず、なかなかその気になれず読めなかったのである。

 「三国志」はNHKの人形劇を見て、横山光輝氏の漫画「三国志」全60巻を喫茶店で読んだだけ。小説そのものは羅漢中「三国志演義」も吉川栄治「三国志」も文庫本は完備されていたのに何十年も読めていない。しかしあらすじはなんとなくわかっていた。

 周辺情報はふんだんに取り揃えてあった。「三国志新聞」(1998年日本文芸社)、横山光輝「三国志」大百科(2003年潮出版社)、歴史群像「三国志」上下(1990年学習出版社)、「100分で名著テキスト・三国志陳寿」(2017年NHK)などなど。今回戦闘態勢を整えるべく奥の奥から引っ張り出してきた。

 今は連載小説を毎日楽しみに読む。また漫画を改めて読み出す。ということで幸せな気分になることができている。

 連載小説では関羽が死んだ。漫画では呂布が死んだ。というところ。「三国志」を読んだことがある人なら「ああ、あのあたり」ということになる。(年表によれば呂布の死は198年、関羽の死は219年)

 「三国志」がなぜいいかというと、一言でいえば争いごとや人間関係の解決方法のヒントがあらゆるところにちりばめられていることかと思うのである。

 スイッチは入った。今後はできれば「三国志」の教訓などを共有する場が作れたらと思っている。それよりなにより、今は録画した映画「レッドクリフ」を見るのが楽しみなのである。(レッドクリフ=「赤壁の戦い」は208年)

 


 

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