組合員の投稿

学校教育の闇

2021年4月21日

 学校からの帰り道、お母さんに何て言ったらいいのかわからない。「お母さん、ごめんなさい」何度も何度も心の中で謝った。でも、お母さんに何て言ったらいいのかわからなかった。だから言えないでいた。

 そうしたら、次の日も放課後、先生に残された。先生は、「お母さん、何て言ってた?」孫は、怖くて何も言えなくなってしまった。そうしたら、先生はまた怒り出した。それで、連絡帳に、「お菓子を食べただけでも悪いのに、お母さんにそのことを言わず、うそをついています。

 学校としては、このことを重く受け止めていますので、ご両親そろって学校へ来てください」と書かれてしまった。

 娘は、仕事から帰ったご主人に話をした。婿さんは、金曜日ならなんとか少し早めに仕事から帰ることができるように段取りをした。そこで、先生へのお返事に「金曜日、午後5時半に学校へ両親でうかがわせてもらいます」と書いた。

 すると、先生から「その時間は勤務時間外なので、対応するのは無理です。仕方がないので、明日3時半にお母さん一人で学校へ来てください」と返事があり、この返事を読んでにパニックを起こし、私に電話してきたのだ。

 呼び出しをされるくらい悪いことを自分の愛娘がしてしまった、夫にまで学校へ行ってもらわなくてならなくなったのに、今度は、もっと早い時間に母親一人で学校へ呼び出しされたことに戸惑い、完全に平静を失っている。これをお読みいただいているみなさんはどのように思われるだろうか。

 まず、小学校3年生の子がたまたまポケットに入っていた菓子を食べてしまっただけのことではないだろうか。私なら笑って、今度は気をつけてねくらいかな、と思う。この担任の先生は、万引きと同じくらい悪いことと言ったそうだが、お菓子を食べることと万引きが同じくらいの罪にあたるという感覚は、私にはない。

 親、それも両親呼び出しとはいかがなものだろうか。加えて、勤め人である人がせっかく都合をつけたにも関わらず、「勤務時間外で、もっと早い時間で来い。それが無理なら、お母さん一人で来い」とかいうお返事。この担任の先生は、他の人の都合や、勤務のことへの思いやりというものを持ち合わせていらっしゃるのだろうか。
あまり孫のことで口出しするものではないと思っているのだが、今回ばかりはがまんできなかった。

 お菓子を食べてしまったことで、親を呼び出すのか。万引きと同じという感覚でいいのか。せっかく父親も早退して学校へ行くことにしたのに、勤務時間だからもっと早い時間で来い、あるいは、それが無理なら母親一人で来い、と言われたことはどう思うのか。

 孫は毎日放課後、先生によばれて泣きながら家に帰ってきている、もう3日にもなる。そして、自分を悪い子だと責め続けている。並びに、母親までも先生が怖いと泣いて電話してきた。

 電話をとってくれた教頭先生にこれらのことをお話した。教頭は、担任に話をきいてみないと事実はわからないという。担任は大人だ。何とでも言える、そうではないだろうか?

 小学校という担任が圧倒的に権威をもっている空間で、教員は自戒してほしい。基本的に子どもは、先生が、学校が、ともだちが大好きだ。嫌いになるのには理由がある。

 多くの学校でイジメがなくならない。それは、「イジメられる側にも問題がある」などとわかったようなことを言う教員が多いからだ。イジメられる側にも問題がある、当たり前ではないか。人間は全員もれなく問題がある。

 完璧な人間がいたとしたら、その人は人間ではない。だから、その問題とやらをみんなでよってたかってイジメる。それでいいのか? イジメている側に百パーセント問題がある。悪いのはイジメている側だ、この認識をもたない限り、イジメ問題は解決しない。

 たった一言が人を傷つける。たった一言が人の心をあたためる。子どもは未来のお父さん、お母さんだよ。
 
 

 


 

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