先日、渦中の飯塚製作所との団体交渉に出席しました。既に委員長また他の出席者から委員長のブログまた書き込みに感想また分析が報じられていますが、余りにも醜いので、私はニュース投稿に感想を書かせて頂きます。
この会社による、試用期間を期間雇用契約にすり替え2度も延長した違法行為に始まる、狂気のような懲戒処分の繰り返し（執拗に同様の事由を論う、多重処分ではないか）また抗議のストに対する報復的な懲戒解雇という数々の、実に愚劣な労働者人権侵害行為は、労組としては全員で精力的に争う必要ある事案です。
しかしAさんが加入していたユニオン▼▽は、地労委も裁判も闘わず（Aさんにも闘うなと言い）、また宣伝も自分で行うよう指示しました。Aさんが違法解雇に抗議して社長の自宅周辺でチラシ配布や、拡声器での抗議の宣伝を行うと、会社がユニオン▼▽に抗議し、このユニオン▼▽がAさんに対し宣伝に反対しました。
Aさんは裁判を闘うほかないと考え、ユニオン〇〇に組合が保存しているAさん関係の資料をコピーさせてほしいと頼みました。ところが役員が拒否しました。
まるで、左記リンクのような手合いです。https://21c-union.com/718/ 上記ほかブログに書かれた通りの悪辣な企業ですが、Aさんは駄目ユニオンを脱退し、新世紀ユニオンに加入し闘う事になりました。
団交は平日に大阪市内ではなく関西の片田舎という遠方でしたが、相手のブラックさも有り此方は精鋭を揃えるべく、新世紀ユニオンに加入し労働審判または労働委員会で勝利的和解した私達2名に加え、Aさん含め4名と会社側はパワハラの加害者である監査役、他1名、そして弁護士の3名が出席しました。
仲間の闘いに協力する事は重要であり万障繰り合わせ駆け付けたものの、数々のブラック行為を臆面なく繰り返した姿勢そして団交には社長は出席せず弁護士が同席する事から、本心では、決裂の確立が高いので・・・非常に気が重かったです。
既に個々の事実関係は駄目ユニオンとの団交などで議論されていた事もあり、今回は和解への話し合いを主体に開催しました。違法解雇され4年も経っていますが、此方は穏便かつ早期に解決させるべく委員長が熟慮され、予め4年ではなく2年分の未払い賃金の請求という大幅な譲歩をした上で臨みました。
しかし会社からの提示は、わずか7ヶ月分で、あきれたことに歩み寄る姿勢が全くありませんでした。
これに対し委員長から、（総じて解決金の僅少な）労働局のあっせん、しかも解雇されて数ヶ月以内で未払い賃金もさほど積み上がっていない事案の相場より遥かに低いではないかと指摘すれば、会社側の弁護士は「それは、あくまでも解雇無効とみなされる場合の条件」、「解雇は合法・有効と考えている」、「ここで和解せず裁判で争うなら、和解の意思は一切なく判決まで行く」など旨を、まるで自信満々にきっぱり回答しました。はったりがこの弁護士の売りかな、と思いました。
委員長があきれ返りながらいくつかの事実の違法性を指摘しても、「評価の問題（≒相互の認識・解釈のズレ）」、「あくまでも解雇は有効」と一点張り。さらに試用期間の延長を指摘するなど突っ込むもまともに反論できず顔が引きつっていたり、何も答えられないなど、ただ醜いものでした。
しかし会社は、あくまでも解雇は有効であり裁判も勝つ自信ありと旨の主張を崩さず、一方的に期限を切り7ヶ月分を飲むのか否か期限内に回答せよ、とのたまう始末。
やむなく委員長が訴訟への移行また本格的な宣伝開始が止む無しと言えば、「訴状はいつ頃に出るのか」、「宣伝は勝手にやってくれ、ただし“適法”に」の旨の愚劣な返答。特に「“適法な宣伝”なら意に介さない」発言は、何度もありました。
会社から訴訟の着手金が取れる時期の皮算用、同時に新世紀ユニオンの宣伝力を恐れ、依頼者の社長から責められる事を危惧しているのではないか、と推察せざるを得ませんでした。
社長としては、ユニオン▼▽と交渉していた条件よりも上乗せした事は大幅な譲歩であり、ならば新世紀ユニオンは拠出金欲しさに乗って来る、また弁護士はスラップ訴訟を示唆すれば臆して宣伝は控えるか止めると、考えたのかもしれません。新世紀ユニオンの底力を知らない不勉強さだと、思います。
ブログで既報とおり、団交は短時間で決裂し本格的な宣伝を始める事となりました。この事案の闘いは会社のブラック経営のみならず、団交に弁護士が出て来る事、また駄目ユニオンに加入する事の弊害など、様々な重要な教訓も含んでいます。
私は組合員として可能な限りの協力をしていきますが、仲間と支持者の皆さんにもブログ記事へのクリックや書き込みで支援への参加を呼びかけます。
