組合員の投稿

業績が上がったらボーナスの計算式を変えます

〜本当にあった“後出しジャンケン”な会社の話〜
はじめに:もし、成果を出した直後にルールが変わったら?
 営業で過去最高の売り上げを出した。プロジェクトが大成功して、会社が過去最高レベルの利益を出した。「よし!今年のボーナスは期待できるぞ!」 そうやって社員たちが手ごたえを感じ、ワクワクしながら支給日を待っていた……その直前。
 「あ、みんな成果出しすぎてボーナス払いすぎちゃいそうだから、計算式変えるね」
 会社からそう告げられたら、あなたならどう思いますか?「いやいや、それって後出しジャンケンでしょ!」と耳を疑うはずです。でもこれ、どこかのフィクションではなく、現実の日本の企業で実際に起きた話なんです。
<「業績連動ボーナス」の知られざる裏側>
 日本の多くの企業では、「業績連動型賞与」という仕組みが導入されています。仕組み自体はシンプルで、
・会社が儲かっていないとき: ボーナスは下がる(みんなで耐える)
・会社がすごく儲かったとき: ボーナスは上がる(みんなで山分け)
というものです。「業績が悪い時は会社と一緒に痛みを分かち合うのだから、好業績の時はしっかり還元してもらえる」という公平なリスクとリターンの関係で成り立っています。
<事件発生:「儲かりすぎたから上限かけます」>
 私の勤務先で、社員たちの努力によって会社が過去最高クラスの利益(好業績)を達成しようとしていました。「業績連動だから、今年は過去最高額のボーナスになるはず!」誰もがそう確信していた支給直前、会社と労働組合からまさかの発表があったのです。
・会社「利益に応じた算出額が世間相場から離れすぎているから、バランスを取るために算定式を変更します。」
・内容「利益率が高くなった時のボーナスの伸び幅(上限)を大幅カットします。」結果、旧ルールのままであればもらえていた金額から、100万円近くも減額される社員が出る事態になりました。
業績が悪かった時期は「業績連動だから」と少ないボーナスで我慢してきたのに、いざ利益が出た途端にゴールポストを動かされたわけです。
<なぜこんな「理不尽」が通ってしまうのか?>
 会社側の理屈は「好業績のときにボーナスを出しすぎると人件費を圧迫するから、代わりに業績が悪いときの最低保障を引き上げて、年間の支給額を安定させました」というもの。一見すると「リスクを減らしてマイルドにしただけ」に聞こえます。しかし、現場の社員からすれば納得がいきません。
1.業績低迷期のリスク(少ないボーナス)は社員がしっかり背負わされた
2.ようやく報われるタイミングで「上限設定」によってハシゴを外された
3.もし将来また業績が落ちたら、最低保障を下げられるのでは?
 会社に都合が良い時だけルールを変えられる「後出し」が一度通ってしまうと、会社と社員の間の信頼関係は崩壊してしまいます。
<まとめ:自分の会社の「当たり前」を疑ってみる>
 普段、自分の会社のボーナス計算式を隅々まで読み込んでいる人は少ないかもしれません。ですが、「会社の業績に連動してボーナスが決まる」という制度は、「会社がルールを誠実に運用してくれる」という信頼のうえにしか成り立たない仕組みです。
・頑張って成果を出したのに、還元される直前で制限がかかる
・好都合な理屈をつけて、後から評価基準が変わる
「業績連動」という一見フェアに見える言葉の裏で、実は会社の都合よく人件費をコントロールするツールになっていないか――。一度、自分の会社の「ボーナスの決め方」をチェックしてみると、意外な発見(あるいは冷や汗)があるかもしれません。

 


 

-組合員の投稿

Copyright© 新世紀ユニオン(大阪) , 2026 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.